数学教材をTeXを使って作成するときの参考になる,いろいろな情報をまとめました。
TeXを活用して数学の教育ロードを駆け抜けよう!
(注) モバイル利用(Android)でのメニュー選択は、 SiteMapを利用するか、 または「長押し」から「新しいタブを開く」を選択してください。
■「TeX」による数学教材の作成 [Map] |
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[御案内] 数学の教材プリントを作成するには,できればTeXを利用すべきでしょう.
ここでは,TeXの利用法について紹介します.
横書き・縦書きの通常文書からグラフや図形の入った数学教材,
あるいは返り点付きの漢文から楽譜まで,
使用できるフォントも亀甲文字等の言語フォントから絵文字まで,
すべてがTeXで利用可能です.
TeXの総合情報サイトは
TeXWikiです。 ★角藤版TeX(W32TeX)は配布終了となり(2021.06)、今後は「TeX Live」に一本化されるようです。 | ||
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(特記:LuaTeX) | ||
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(TeXによる図形とグラフの作成) サブメニューでは、 「TeX」で図形やグラフを作成する場合のツールを解説しました。 このような図形の作成では、 プレゼンツール「Beamer」の開発者により作成された 「TikZ」(ティクス)が主流のようですが、 日々の数学教材の作成では下記の「emath」と「MePoTeX」があれば 十分なのではないかとさえ思えます。 いずれも、日本の中等教育に関わる数学の先生により作成されたものなので コマンド体系が分かりやすく、 教材作成上のかゆいところに手が届くような工夫がいたるところでなされています。
★このページには数学絡みで訪れる方が多いと思われますが、
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[お知らせ] 下記を出版しました。 いろいろな式や微積などの計算問題の答えや、 関数のグラフ確認をするとき非常に重宝します。 フリーソフトなので、一度試してみてください。 コマンドはAndroid版もPC版も同一なので、 iPhoneを所持している方はPC版のコマンドレファレンスとして利用することができます。 いつでも・どこでも・スマホで数学! PC・スマホに無料インストールできる数式処理ソフトMaximaの解説書です。
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■ 「TeX」って、何ですか? |
■ TeX に関する入手先は? |
TeX はフリーソフトであり、 FTPサイトから無料でダウンロードしてインストールできます。 Unix版、Windows版、Mac版があり、Android版やiOS版もあるようです。 ダウンロードが面倒なときは、 TeXに関するCD付の(最新版の)書籍を購入すればよいでしょう。 下記を参照してください。 |
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■Web上で利用できる「TeX」 |
TeXのシステム一式を自分のパソコンにインストールするのは、
ファイルの数やサイズがかなりの大きさになり、
実際に利用できるような環境を構築するにそれなりのハードルがあります。
そのようなとき、「TeX」とはどのようなものなのかを、
TeXをインストールしないでWeb上で利用することができます。
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■ iPadで「TeX」環境構築 |
TeXのMacOS版はありますがiOS版はありません。
しかし、iPadにUnix環境を構築すれば、iPadでもTeX環境を構築できるようです。
そのためには、まず、iPadでUnixコマンドを利用するための
ターミナル環境を構築する必要があります。
手順としては、次のようになるようです。
TeXにある程度慣れていて、すでにiPadを所持しており、
さらにはUnixコマンドをある程度使いこなせる方は試してみるとよいでしょう。
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■ TeXの使い方が分かりません。 |
TeXは一つのプログラム言語のようなものなので、
それを使いこなせるようになるにはプログラミングに関する感覚が必要です。
BASICなりHTMLを使える方は、
特に問題なくTeXで文書を作成できるようになると思われますが、
それらの経験がなくてTeXを使おうとすると、ちょっと大変かもしれません。
最近は、TeXに関する書籍も多数出版されているので、 それを参照してください。昔からの定番本は下記です。 |
(注) 下記サイトの多くは、TeXのインストールに「TeXインストーラ」が 利用されていると思われますが、Windows版のTeXとして広く利用されてきた 角藤版TeX(W32TeX)は配布終了となりました(2021.06)。 それにともない、「TeXインストーラ」のダウンロードもできません。 これからのTeXは、「TeXLive」を利用することになります。 インストールの仕方は「TeX Wiki: TeX入手法」を参照してください。 |
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何となく理解できても、実際にコマンドを打ち込むのは面倒です。
TeXの統合環境や、TeXの入力支援エディターなどを利用すれば、
必要最小限の入力でTeXの文書を作成することができます。 統合環境は、WindowsであればTeXWorks、macOSであればTexShopが 定番のものです。これらは、TeXをインストールした段階で附属してきます。 私自身は、エディターにTeXマクロを組み込んで利用しているので、 統合環境は使用し たことがありません。 また、TeX専用エディターとしては、 オープンソース、フリー、シェアウェアのものなど多数のエディターがあります。 |
■ スタイルファイルの入手先は? |
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■ amsmathの数式表現にはどんなタイプがあるのですか? |
amsmathを利用すると、通常のTeXによる数式表現よりも、 もっと多彩な表現が可能になります。 たとえば、下記を参照してください。 |
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■ 図形やグラフの描き方は? |
TeXの出力ファイルに図形や関数のグラフを含めたいとき、
簡単な線図であればpicture環境を利用して作成することができますが、
関数のグラフなどになってくるとpicture環境で作成するのは難しくなってきます。
そのような場合、「emath」に関するスタイルファイル群を利用すると、
TeXのソースファイルに直接書き込むことができます。
図形部分だけを他のアプリで作成しておいて、
TeXの中に取り込むこともできます。
フリーで利用できる多数のアプリがあります。
特に、TeXをインストールした段階で、 そのような図形作成アプリ「MetaPost」が 「\bin」フォルダーにすでに含まれています。 フォントを作成するアプリ「Metafont」は、 いろいろな図形を組み合わせて一つのフォントを作成していますが、 その機能を図形や関数のグラフ描画に特化したアプリが「MetaPost」のようです。 私は、TeX用の描画用パッケージは長年「emath」のお世話になってきました。 3Dグラフが必要なときは「gnuplot」を利用してきました。 しかし、最近は「TikZ」 (ティクス)が世界中で広く利用されていることを、 遅まきながら令和3年2月になって初めて知りました。 TikZの概要を眺めてみましたが、 コマンド体系はemathの方が使いやすいように感じられました。 また、Metafontから派生した描画アプリ「MetaPost」を使いやすくした 「MePoTeX」というパッケージがあることを知りました。 emathとは独自に開発されているようですが、 emathのようなノリで冒頭で紹介したような3Dグラフを描画でき、 画像をghostscriptを経由しないEPSファイルで出力することができます。 しかし、使用法を解説したサイトは皆無のようです。 そこで、知ったばかりなのですが 「MePoTeXの解説ページ」を 新設しました(2021.02.26)。関心を持たれた方は参照してください。
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■ 画像ファイルの貼りつけ方は? |
■ graphicx と \includegraphics TeXで画像ファイルを扱うため、 以前はghostscriptをインストールして JPEGやTIF 形式の画像ファイルをeps形式のファイルに変換して利用していました。 変換した EPS ファイルを TeX のソースファイルの中で扱うには、 プリアンブルで \usepackages[dvipdfmx]{graphicx} を指定して、 本文で\includegraphcs{test.eps}とするだけです。 このコマンドのオプションを利用すれば、 画像の拡大・縮小は思うがままです。 graphicx のコマンド\rotatebox を利用すれば、 画像を任意の角度で回転させることもできます。 (例) ghostscriptに棲む有名な虎さんの変形
■ Microsoft Print to PDF
■ pdfcrop
■ Bounding Box Error |
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■ DVIOUTとGhostscriptによる画像処理 |
使用しているPCのSSDがクラッシュしたことに伴いTeXをインストールし直すと、
そのときの最新バージョンのGhostscript(v.9.52)では
DVIOUTで画像が表示されなくなりました。
対応策について試行錯誤を重ねましたが、
「TeXWiki:Ghostscript」に解決策が書かれていました。
DVIOUTの[option]>[Setup Parameters]>[Graphic]の各種オプションで、
ghostscriptの実行ファイルの場所を指定する[gsx]の箇所の末尾に
「 -dDELAYSAFER」を追加すると良いようです。
出だしには半角の空白が必要です。
画像の位置がちょっと乱れますが、一応表示されました。
生成されたDVIファイルをdvipdfmxで処理すると、正しい画像がPDFで表示されます。
(ここに至るまでには、いろいろな試行錯誤がありました・・・。)
「SAFER」をはずすオプション指定は、Gsviewで画像表示するときも必要です。
試行錯誤の中で、「Ghostscriptのバージョンを7.07に下げるとよい」と書かれている 記事もありました。しかし、「TeXWiki:Ghostscript」によれば、 Ghostscriptの9.27以前のバージョンには 「アクセス制限回避の脆弱性」があり、9.50以降で修正されたようです。 具体的には「遠隔の第三者によって細工されたファイルを Ghostscript が処理することで、Ghostscript の権限で任意のコマンドを実行される可能性があります。」 と書かれています。この脆弱性の深刻度は高いので、 バージョンを下げるのは止めた方がよいと思います。 また、画像が多いとGhostscriptで処理すると時間がかかるので、 epsの形式にこだわらずにjpg, png等を利用するか、 または画像自体をpdfにしてPDF出力するのがよいです。 画像をPDF変換した後で、 TeXのソースファイルで画像ファイルの拡張子を「.pdf」に一括置換するだけです。 ただし、PDFへの変換の仕方によっては、 余分な空白が入って表示画像が小さくなります。そのようなときは、 \binフォルダーにある「pdfcrop.exe」を 利用するとよいでしょう。 なお、jpgのままコンパイルすると、余分な空白は生じませんでした。
★TeXLive2022を導入して以来それなりに快適に過ごしてきましたが、
久しぶりにeps画像を含む昔のファイルを処理しようとしたら、
画像を処理できずにエラーになりました。
TeXLive2022をインストールしたとき、
ghostscriptのことは全く気にしていませんでしたが、
TeXLive2022ではghostscriptを新たにインストールする必要はないようです。
その実行ファイルは、すでに
「\texlive\2022\tlpkg\tlgs\bin」に入っており、
DVIOUTの「gsx」でも自動検出されています。
その箇所に、前述の「-dDELAYSAFER」を追加するとエラーは解消されました。
ただし、その設定を保存しても、
DVIOUTをもう一度起動するとリセットされるようであり、
DVIOUTを立ち上げるたびに設定する必要があるようです。
ちなみに、DVIOUTも「tlpkg」フォルダーに含まれています。
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■ Ghostscriptを経由しないEPS |
EPS形式の画像ファイルを処理するにはGhostscriptが必要です。
しかし、GhostscriptはTeXの処理系とは異なるPostScript処理系の
外部アプリなので、それを呼び出すのには時間がかかります。
そのこともあって、最近は画像ファイルにEPS形式は使用しないで、
画像自体をPDFにして利用する方向にあるようです。
しかし、Ghostscriptを経由しなくても処理できるEPSがあります。
それは、MetaPostにより生成される「Purified EPS」です。
この形式のEPSであればGhostscriptが呼び出されることがないので、
画像ファイルが多いときはコンパイルが大きくスピードアップされます。
しかしながら、Metapostを使い慣れている方は多くはないと思います。 私自身も利用したことはありません。 Metapostの実行ファイルは、 TeXの「\bin」フォルダーにある「mpost.exe」で、 日本語化されたものは「pmpost.exe」です。 さらに、このフォルダーには、 既存のEPSファイルをMetapostの生成するEPSファイルに 変換するアプリも含まれています。「purifyeps.exe」ですが、 その使用法を詳しく解説しているサイトは見つけられませんでした。 マニュアルらしきものは、「\texmf-dist\doc\support\purifyeps」にある 「purifyeps.pdf」ですが、 いろいろなオプションの種類と簡単な使用例があるだけであり、 詳しく解説されているわけではありません。 下記の参考サイトを参照しながらの何となくの理解では、 「\texmf-dist\pstoedit\data」にある「mpost.fmp」が必要となるようです。 このファイルを変換しようとするEPSファイルのあるフォルダーに コピーして、DOS画面でEPSファイルのあるフォルダーで purifyeps 入力ファイル.eps 出力ファイル.mps とします。出力ファイル名を指定しないと、 出力内容が画面に表示されて流れていくだけです。 拡張子は「mps」とします。 ファイル保存するには出力ファイル名が必須です。 「mpost.fmp」を当該フォルダーにコピーしないときは、 入力ファイル名を指定する前に、「--fontmap=」として ファイルのある場所をフルパスで指定する必要があります。 フォルダー名の最後では「\mpost.fmp」とします。 打ち込んで「ENTER」を押してから、 実行されまでに数秒間の空白時間が必要です。 エラーのときはその旨が表示されるので、 じっと待つことです。試みに、Ghostscriptに住む有名な虎さん(tiger.eps)を変換してみました。 変換後のファイル名は「tiger_p.mps」としました。 ファイルの冒頭部分を比較すると次のようになっており、 「tiger_p.mps」はMetaPostで生成されたことが記されています。
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■ アニメーション風に見せたい |
metafontから派生した描画ソフトmetapostをTeXの中で
利用できるようにした「MePoTeX」パッケージを利用すると、
パラパラ漫画
を簡単に作成することができます。 一方、TeX Live や W32TeX には「animate」というスタイルファイルが すでに含まれています。そのスタイルファイルと「Tikz」を利用すると、 ページ送りキーを押し続けることなく、 アニメーションとして表示させることができるようです。おそらく、 「MePoTeX」を利用しても同じことが可能と思われます。
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■ DVIからPDFへのファイル変換は? |
dvipdfmx.exe を利用すると、 dviファイルをpdfファイルに変換することができます。 使用法は「dvipdfmx filename」です。 DVIファイルがPDFファイルに変換されます。 ただし、多数の画像を含むファイルの場合は、 PDF変換にはかなりの時間がかかります。 画像ファイルの形式は、png, jpeg, bmp, pdfが利用可能です。 epsも利用できますが、 MetaPostで出力されたepsを利用すると、 ghostscriptを経由しないでPDFにできるようです。 さらに、下記を参照すれば、 「日本語のしおり」を追加することもできます。 |
なお、画像を含む文書をpdfにすると、dvi出力ではちゃんと表示されていたのに、 pdfにすると画像の位置が微妙にずれる場合があります。 そのようなときは、下記を参照してください。 |
私は、pdfファイルにする頻度は高くないので, 長年「dviファイルを出力して」「それをpdfファイルに変換する」 というやり方でやってきました。 TeX入力支援マクロとWinFDへのコマンド登録を併用しているので、 この方式をそれほど面倒には感じていませんでしたが、 このやり方は前時代的なやり方であるようです。 最近、あるサイトをみたら、このような「二刀流」は、 「アクロバティックな方法」で「マゾ的な感じ」がすると書かれていました。 おそらく、著者の使い方が、 TeXを使い始めた数十年以上も前のやり方を踏襲して 今日に至っているためと思われます。 なにしろ、MS-DOS時代の定番ファイラー「FD」のWindows版 「WinFD」を いまだに愛用しています。Window10でも立派に動いています。 これからTeXを始める方は、TeXの統合環境を使用するのがよいでしょう。 |
■ TeX の使用環境を教えてください。 |
私の場合、TeXは角藤版、Dviware はdvioutを使用し、
ghostscriptもインストールしています。
ただし、現在、dvioutは「非推奨」なようであり、
さらには角藤版TeXは配布が終了したようです(2021.06)。
角藤版TeXには「TeXインストーラ」という便利なインストール用アプリがあり、 「次に」を押し続けていけば勝手に必要なソフトが ダウンロード・インストールされていきました。現在は、 TeXに関する一連のパッケージは「TeX Live」に一本化されたようです。 インストールは「TeXWiki: TeX入手法」を参照してください。 私は、昨年の10月にSSDがクラッシュしたことでTeXもインストールし直しましたが、 そのときは、まだ「TeXインストーラ」が利用できました。 現在の新しい方式でのインストールはやったことがありませんが、 TeXWikiの解説を見る限りは、 同じような感じでインストールでき、 ISOイメージをダウンロードする方式もあり、 パッケージの自動アップデートも可能になっているようです。 ただし、環境変数のPathを編集する必要があるようなので、 そのあたりに不慣れな方はちょっと苦労するかもしれません。 Editorは、MS-DOS の時代は「VZ」を使用していましたが、 その後はEmacs系のエディター「Mule for Win32」に変更し、 TeX支援マクロとして「YaTeX」を、 日本語入力には「SKK」を組み込んで利用していました。 カタカナや欧文まじりの日本語を打つとき、SKKは極めて便利でした。 Mule for Win32は、UNIXのEditorをWindowsに移植したものです。 キー操作がWindowsのEditorとはかなり違います。 ただし、この Mule もサポートが中止となり、 後継エディターは「Meadow」です。多言語をそのまま扱うことができます。 ただし、このエディターも、2014年頃には開発・サポートが終了したようです。 通常文書までTeXを利用するようになると、 他の人とファイルの互換性に問題が生じてきます。 ファイルの引継ぎをしなければならないような場合は困るので、 TeXのファイルは数学の授業プリント等に限定して、 通常文書はできるだけテキストファイルで作成するようにしました。 現在は「秀丸」にTeX支援マクロ「祝鳥」を組み込み、 キーバインドはMuleと類似のものに変更して利用しています。 TeXに特化したEditorとしては「LabEditor」(シェウェア)などがあります。 フリーで提供されていたときに使用したことがあります。 私の場合は、基本的にはエディター「VZ」「Mule」「秀丸」の流れで、 TeX支援用のマクロを組み込んで利用してきました。 エディター使用の場合は、マウスに手を伸ばすことなく、 キーボード上ですべての操作が可能です。 PCはWindowsマシンを使用してきましたが、 Macへのあこがれから、現在はMacBook Airを使用しています。 しかし、MacのTeXに、Winodwsで利用していたいろいろなスタイルファイルを コピーすることができませんでした。頑張ればできるはずなのですが、 調べるのに時間がかかりすぎるので結局はあきらめて、MacBook AirのBootcampに Windowsを入れて、MacBook AirをWindowsマシンとして使用しています。 ファイルやアプリの管理としてはWinFDを使用しています。 「FD」は、MS-DOS時代は定番のファイラーでした。 「FD」作成者の許可を得て作成されたWindows版が「WinFD」です。 Windows10でも立派に動いています。 いろいろなソフトを登録できるので、いちいちマウスに手を伸ばすことなく、 キーボード上でほとんどの操作が可能です。さらには、 下記のことも、新たなアプリを起動することなくWinFDの中で可能です。 私としては非常に重宝しています。 |
べた書きの文章の体裁を整えるとき、 MS-DOS時代には「PRTwin」を使用していました。 そのWindows版もあるので、段組指定やフォント・行間等は PRTwinを使用して整えました。 現在でもときどき使用しています。 ただし、PRTwinのサポートは終了して、 Vector からも削除されているようです。 いずれ、新たにTeXを始める場合、 あるいは「エディター」なるものを初めて使用するような場合は、 TeXの統合環境を利用するのがよいでしょう。TeXWikiを参照してください。 |
■ 具体的な教材のTeXソースを見たい。 |
下記に、TeXによる数学プリント公開しているサイトを紹介します。 高校数学の全範囲に渡る数学プリントのTeXソースを 公開しているサイトもあります。 |
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■ TeXからHTMLにファイル変換できますか? |
数式を含むTeXのファイルを、HTMLファイルに変換して ホームページ上で表示させることもできます。 TeXのソースファイルをHTMLのファイルに自動的に変換することができます。 ただし、それをインストールには、まず Perl をインストールしたり、 netpbm などの画像コンバータを用意する必要があるなど、 かなり複雑です。どなたか、挑戦してみてください。 |
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■ TeXでのフォントの作成方法は? |
メタフォントを利用すれば、 自分で自由にフォントを作成することができます。 これも、TeXを作ったクヌース先生が作ったものです。 TeXで標準的に表示されるフォントは、 クヌース先生が出版業界のフォントの成り立ちまで研究して、 すべて自分で作り上げたものなのです。 ただし、それを使いこなすには、かなり上級レベルであることが必要でしょう。 TeXをインストールしたディレクトリで、 /share/texmf-dist/metafont/ にある、拡張子が.mf のファイルをみてください。 そのファイルを自分で書き上げることが必要になります。 |
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■ True Type Font を使うことはできますか? |
私は通常のTeXのフォントしか使用していませんが、
Windowsの豊富なTrue Type フォントは、TeXでも利用できます!
下記を参照してください。
なお、LuaTeXを利用すると、いろいろなフォントを簡単に利用できるようです。 |
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■ 毛筆書体などは使えますか? |
Microsoft Officeのフォント「HG行書体」は使用できます。
手書き文字風のフォントとして有名な
「
みかちゃんフォント」も利用できます。
ただし、フォントを入手できても、それを実際に使用するには、
TrueTypeフォントやOpenTypeフォントをTeXで使用できるようにするための方法を
知っている必要があります。上記の「PXchfonパッケージ」
を参照してください。
なお、LuaTeXを利用すると、いろいろなフォントを簡単に利用できるようです。 |
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■Power PointへのTeX数式の貼りつけ方。 |
以前は、Power Point へのアドインソフトである
「TexPoint」を使えばできましたが、
このソフトはシェアウェアとなり有料となりました。
TeXPointを使わなくても、 もっと簡単にパワーポイントに数式を貼り付けるツールがあります。 下記を参照してください。 |
■TeXでのPower Point風プレゼン。 |
TeXでPower Point風のプレゼンテーションをするには、 TeXのクラスファイルである prosper や Beamer を利用するとよいでしょう。 通常は,Beamerの利用が主流のようです。 モンゴルでのグラフ電卓研修会のファイルも、 下記を参考にしながらBeamerで作成しました。 なお、数式モードの中で日本語を使うとエラーになりますが、 \mbox{日本語} などとするとよいようです。 |
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■多言語を扱うにはどうするのか? |
TeXでは、日本語や欧文以外にも多くの国の言語や文字フォントを
扱うことができます。
ただし、私は、それを実際にやったことはないので、
具体的な方法は下記を参照してください。
なお、LuaTeXを利用すると、 いろいろな言語フォントの扱いも容易であるようです。 |
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■赤字修正や取り消し線を入れて書きたい |
複数名で一つの原稿のやりとりをしながら書き上げているときに, どこをどう直したかが分かるようにするには, 赤字で書いたり取り消し線を入れたくなるときがあります. そのようなときは,下記を参照してください. |
■ルート記号がうまく印刷できません! |
これは、BaKoMa True Type フォントに問題があるようです。 この現象を解決するためのプログラムを 乙部先生が提供しています。 「BaKoMa TrueTuype フォントインストールキット」を実行してください。 |
■ TeX文書をWORD文書に変換したい |
TeXを使い慣れてくると、通常文書も全てTeXになってしまいますが、 世の中ではワードとか一太郎が主流なので、その形式のファイルを 要求されて四苦八苦することがあります。 かなり上級者向けの方法ですが、 下記を参照してください。 |
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■ HTML内でTeX数式を書きたい。 |
TeXの文書をHTMLに変換するのは簡単ではありませんが、 HTML内にTeXで書いた数式を埋め込むことは簡単にできます。 JavaSciptのライブラリーである「MathJax」を組み込むだけで、 HTMLの中でTeXのコマンドが使えるようになります。 本サイトの「Maximaを活用した数学学習」 ページでは、MathJaxを組み込んで数式を表現しています。 以下は、MathJaxの使用法について解説しているサイトです。 |
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■ 複雑な数式の入力を簡単にしたい |
数式が複雑になってくると入力も面倒になりますが、
数式処理ソフトを利用すると、
計算結果として表示される数式をTeXのコマンドで出力させることができます。
たとえば、フリーの数式処理ソフトであるMaxima
を利用すると、計算結果として出力される数式を
TeXのコマンドに変換することができます。
該当箇所を選択コピーしてTeXの文書に貼り付ければ、
そのままコンパイルすることができます。
下図は、Maximaの出力画面を切り出したものです。 画面は、「TeXmacs+Maxima」の画面です。 スマホでも見やすい図とする関係で、 画面の右半分は省略して左半分だけを切り出しました。 (%i10)では,3次方程式 x^3-3*x+1=0 の解が, 3次方程式の解の公式により求められています。 (%o10)では3つの解が得られるので、 (%i11)では入力が面倒そうな2番目の解を取り出しています。 単独の「%」は直前の出力式である(%o10)を表します。 3つの解が表示されていますが、「%[2]」により2番目の解を取り出しています。 (%i12)では、その式をTeXのコマンドに変換しています。 単独の「%」は直前の出力式である(%o11)を表します。 この箇所を選択コピーしてTeXの文書に貼り付ければ、 多少の修正でそのままコンパイルすることができます。 詳細は、こちら(PDF、 ZIP) を参照してください. |
■verbatim環境の中で数式を出したい |
文章をそのままテキストタイプで出力させるときは
「\verb」や「verbatim環境」を使用することになりますが、
文章内に数式が含まれるときは、
その部分だけは TeX による出力にしたい場合があります。
短い文章のときは「\verb」で区切りながら記述すれば済みますが、
長い文章の中の一部にだけ含まれる数式の場合は、
「\verb」で区切るのはあまり気乗りがしません。
そのようなとき、\usepackageで「fancyvrb」を組み込んでおくと 新たに「\Verbatim」環境を利用することができ、 テキスト内に数式を含めることができます。 「fancyvrb」は標準でインストールされているようです。 このパッケージを利用すると、オプション指定を追加することにより 次のようなことが可能になります。括弧内はオプション名です。
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[ ]内で指定したオプション指定の箇所では、 「fontfamily」によりフォントが変えられます。 これを指定しないと、私の環境では太字で出力されました。 「commandchars」の箇所では、TeXのコマンドに使用される記号を指定しています。 ここでは、「\」「{」「}」を指定しています。 「codes」の箇所では、「$」「_」「^」に対応する カテゴリーコードを指定しています。 バッククオテーション「`」は「shift+@」です。 詳細は、下記を参照して下さい。 |
■サイズの大きなファイルを分割してコンパイルしたい |
長い文書を作成していると、
コンパイルの時間もかかるしエラー箇所を見つけるのも大変です。
そのようなときは、幾つかのファイルに分割保存して、
それを「input」や「include」を利用して読み込むようにするとよいでしょう。
ただし、分割したファイルの末尾に「EOF」(ctrl-Z、16進では0x1A)が含まれていると 「! Package inputenc Error: Unicode character ^^Z(U+001A)」というエラーが 出る場合があります。 「EOF」は「End Of File」ということなので、コンパイルの 途中でファイルが終了してしまったと判断されたのだと思われます。 このエラーへの対応は、 (1)末尾の「1A」を削除する、(2)末尾に「1A」が付かないようにファイル保存する、 (3)分割したファイルの最後に「\endinput」を書いておく、 (4)「docmute.sty」を組み込む、という4つの方法があるようです。 (2)以降のことは、 「TeX Forum」で質問(2022.4.28)することでご教示いただきました。 順に解説すると、次のようになります。
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■文系仕様の参考文献の作成 |
参考文献を作成するときは、
thebibliography環境を利用すればよいわけですが、
そのつど著者名や論文名等を記述する必要があります。
また、[1] [2] 等の番号付けで表示されます。
一方、文系では参考文献の数が多くなり、
論文のつどそれを書くのは煩雑です。
また、文系の場合は、番号付けではなく、「著者名(発行年)」が
先頭になるようです。
そのような文系の参考文献の書式としては、 APA(American Psychological Association)の定める形式がよく 利用されるようですが、日本語文献には対応していません。 その形式にならいつつ、主に経済学方面の文献の形式として作成され、 日本語も使用できるスタイルファイルとして「jecon.sty」があり、 それをもとにAPA仕様に修正して日本語文献も利用できるようにした スタイルファイルとして「jecon_jpa.sty」があります。 必要な方は、下記を参照してください。
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■tcolorboxの使い方 |
TeXで文章等を枠で囲むとき、ascmac.styを利用すると itembox、screen、boxnote、shadeboxが利用できます。 また、fancybox.styを利用すると、 shadowbox、fbox、doublebox、ovalboxなどが利用できます。 ただし、いずれも、文章を枠で囲うとき、 その枠の形がある程度限定されてしまいます。 |
このとき、tcolorbox.sty を利用すると、市販の参考書にあるような多彩な枠組みを 自分で作成することができます。まずは、 学習塾「鉄緑会」講師による下記の2つの解説と 3番目のtcolorboxパッケージの英文マニュアル(501頁)を見て下さい。 どんなことが可能になるかが分かるでしょう。 |
実際に利用するには、dvioutはなじまないようです。 dviをpdfに変換するか、直接pdfで表示されるようにして利用するとよいでしょう。 このパッケージを使いこなすことができるようになれば、 あたかも市販のカラー刷り参考書をコピーしたかのようなプリントを、 自分で作成することが可能になると思われます。 |
■TeXのマクロの書き方 |
TeXにある程度慣れてくると、TeXのマクロを自分で作ってみたくなるかもしれません。
TeXは一種のプログラミング言語なので、
それを作るにはプログラミングに関する感覚が必要ですが、
マクロを利用すると、
よく使う数式を簡単なコマンドに定義して利用することができます。
さらには自分流のスタイルファイルを作ることもできます。 マクロとは何か、どのように書くべきか等については、下記を参照してください。 |
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■秀丸のTeX総合環境マクロ「fortex」 |
使用していたPCのSSDがクラッシュ
したことで、SSDを差し替えてPC環境を新たに構築し直し、
TeXもインストールし直しました。
TeXは、エディター「秀丸」にTeXの総合環境マクロである「祝鳥(fortex)」を組み込んで利用しています。
このマクロファイルは、秀丸のフォルダーにおいても認識されません。
「\users\ログイン名」の下にある隠しフォルダー「\AppData」の
「\Roaming」の箇所の「\Hidemaruo\Hidemaru\Macro」の箇所に配置する
必要があります。
以前のfortexによる環境では、DVIファイルがDVIOUTで表示されていましたが、 インストールし直した新たな環境では、 コンパイルして生成されたDVIファイルを、 dvipdfmxでPDFに変換するまでが自動化されていました。 今では、最初からPDF出力が標準になっているようであり、 1枚だけのページでもかなりの時間がかかり、ちょっとイラッとすることがあります。 fortexではそのあたりの設定を自分で変更できるようになっているので、 「fortex」のメニューから 「各種プログラム及びメニューの設定」の箇所を利用して、 DVIファイルを生成してDVIOUTで出力させるように変更しました。 変更の仕方は、「fortex」のメニューから「マニュアルを開く(I)」 >「祝鳥ヘルプ(N)」で詳しく解説されています。 ただし、TeXの仕組みや秀丸のマクロをある程度理解していないと、 詳細理解は難しいです。以下は、何となくの理解でやってみた変更の仕方です。
ただし、画像ファイルを含むときは、 ghostscriptの設定の問題と思われるが、今のところDVIOUTでは画像が表示されない。 その場合は、時間はかかってもPDFとすることで画面確認することはできるので、 特に大きな支障はないと思われる。 (PS) その後の検討で、DVIOUTでも表示できるように設定することができた [参照]。 |
■いろいろな「TeX」 |
ひとくちに「TeX」といっても、 pTeX、pdfTeX、e-TeX、UpTeX、LuaTeX、XeTeX、MiKTeX、MusicTeX などの 多数の TeX があります。ただし、実際に使用しているのは TeX ではなく LaTeX なので、それぞれ pLaTeX、pdfLaTeX などと呼ぶことになります。 これらの TeX の違いについては、下記を参照してください。 |
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■LuaTeXへの乗り換え |
pLaTeX でpdfファイルを生成するときは、
いったん dviファイルが生成されて、
それが dvipdfmx を利用してpdfファイルに変換されています。
LuaLaTeX を利用すると、dviファイルを生成することなく
一気にpdfファイルが生成されます。
また、Unicodeや TrueType/OpenType フォントの扱いが容易です。
TeXをインストールすると図形描画アプリ「MetaPost」の実行ファイルも
インストールされますが、このMetaPostをTeXの中で利用することができます。
さらには、TeX コードの中でLua言語を
利用することができ、
MaximaやCコンパイラーなどの外部アプリを起動させることができます。
LuaTeXを本格活用すると、TeXの中で可能な処理が一気に広がることになるでしょう。
LuaLaTeXの日本語版は LuaTeX-ja です。
少し試してみましたが、本格利用するには「Unicode」や「いろいろなフォント」 に関してあるレベル以上の知識が必要です。また、 Maxima等の外部アプリとの連携を図るには「Lua言語」の知識も必要なので、 本格利用はそう簡単ではありません。 Unicodeやいろいろなフォントを扱う必要性が高い方や、 TeXの中で外部アプリも利用したいという強い思いのある方は 頑張って LuaTeX に切り替えるべきですが、 通常の pLaTeX の世界で特に支障を感じていない方が LuaTeX に切り替えるのはかなりのストレスかもしれません。 しかしながら、将来的にはLuaTeXが主流になっていくと思われるので、 とりあえずは「DVIファイルを生成することなく直接PDF出力が得られる」 ことを利点として、ある程度の時間的余裕があるときに 挑戦してみるとよいかもしれません。 ただし、pLaTeXとの微妙な違いに注意する必要があります。 LuaTeXの特徴
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LuaTeXとは
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Lua言語の本格利用 Lua言語を利用すると、数式処理ソフト(Maxima, Maple, Mathematica等)を 利用したり、 C言語による膨大な科学技術計算ライブラリー(GSL)を利用することもできるようです。 つまり、TeX の中で、いろいろな計算や数式処理ができることになります。 そのような計算部分での利用を考える方は、 下記サイトを参照してください。
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Lua言語自体については、下記を参照してください。
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■TeXに関する便利リンク集 |
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