目次
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第T部 数学教育とグラフ電卓
著者は,数式処理機能を持つグラフ電卓TI--89を学生に貸与して
いろいろな教育実践を行い,
この電卓の意義や教育効果などを様々な角度から分析してきた.
ここでは,その分析結果を取りまとめた幾つかの論文を収録する.
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- グラフ電卓が切り開く数学教育の新世界
[PDF]
数式処理可能なグラフ電卓を活用すると従来の数学教育が革命的と言える程の
変貌を遂げることが可能なことを述べ,
この電卓の活用研究が急務であることを提言した.
--日本数学教育学会高専・大学部会論文誌,第7巻第1号,2000.5,pp.1〜20
- 数式処理電卓を用いた微積分教育の改善
[PDF]
数式処理電卓を学生に1年間長期貸与して微積分の授業を行い,
従来型の教師中心の数学教育を,
学生中心の教育に変換することが可能であることを,
具体的な実践例と共に紹介した.
--日本数学教育学会高専・大学部会論文誌,第8巻第1号,2001.6,pp.13〜30
- 数式処理電卓の利用による数学に対する学生の意識変化
[PDF]
数式処理電卓を1年間学生に貸与して微積分の授業を行い,
学生の数学に対する意識がどのように変化するかを分析し,
数学に対する不安感が減少するなどの効果があることを示した.
--論文集「高専教育」,第25号,2002.3,pp.175〜180
- 関数教育における数式処理電卓の短期利用とその効果
[PDF]
数式処理電卓を高専1年生に1ヶ月間貸与して,
関数の総復習をする中で使用させた.そして,このような
短期間の単純な利用のさせ方でも十分な効果があることを示した.
--日本数学教育学会高専・大学部会論文誌,第10号第1巻,2003.6,pp.27〜36
- グラフ電卓を利用したグラフ・アートと関数教育
[PDF]
高専1年生にグラフ電卓を貸与し,いろいろな関数のグラフを組み合わせて
絵(グラフ・アート)を作成させた.そして,
関数教育でこのような課題を課すことの意義について考察した.
--論文集「高専教育」,巻27号,2004.3,pp.191〜196
- 3次関数の性質に関する高専1年生の自由研究
[PDF]
高専1年生にグラフ電卓を貸与し,3次関数の性質について考察させた.
学生達は,試行錯誤の中から多くの数学的性質に気づき,
数学的な性質を発見することの喜びを感じた.
--数学教育研究,第7号,2005.1,pp.71〜83
- 試行錯誤で「三平方の定理」を考える
[PDF]
高専1年生に数式処理のできるグラフ電卓を貸与し,
三平方の定理を成立させる自然数の組について考察させた.
成績の上下によらず多くの学生に何らかの発見があった.
--数学教育研究,第8号,2006.1,pp.113〜125
- 数学教育における想像力を育む試み
[PDF]
高専1年生に,グラフ電卓を利用させていろいろな試行錯誤により
数学的性質を発見させる課題を与えた.
成績の上下よらず,教師側の予想を超えていろいろな性質の発見がなされた.
--論文集「高専教育」,第29号,2006.3,pp.135〜140
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第U部 グラフ電卓の活用
ここでは,主にT3Japanでの発表内容から,
グラフ電卓の使い方や様々なアプリケーションの概要と活用方法を収録した.
また,科研費の支援を受けて学生に行わさせたいろいろな試行錯誤の内容と
学生の反応をとりまとめた.
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- 「普通の授業」におけるグラフ電卓の利用例
[PDF]
数式処理が可能なグラフ電卓を「普通の授業」の中で
どのように活用すべきかについて,
代数計算・微積計算・グラフ描画などから利用の具体例を紹介した.
--T3Japan第16回年会(東京大会),2012.8, pp.52〜57
- グラフ電卓の短期利用ーグラフ・アートの作成ー
[PDF]
グラフ電卓を貸与してから3時間の授業で,
グラフ電卓の使い方やグラフ・アートの作成方法を説明した.
ここでは,その3時間の授業内容を取りまとめた.
--T3Japan第7回年会(大阪大会),2003.8, pp.122〜127
- 媒介変数を利用したグラフ・アートの作成
[PDF]
媒介変数表示を利用すると,多彩なグラフ・アートを作成させることが
できる.媒介変数表示された関数の理解をさせながら,グラフ・アートを
作成させるまでの手順について解説した.
--T3Japan第11回年会(兵庫大会),2007.8, pp.130〜135
- TI-Nspire CX のスライダーを利用した関数グラフの指導
[PDF]
カラー表示可能になった TI-Nspire CX にはスライダー機能が追加された.
その機能の概要を解説するとともに,関数グラフを指導する際の指導例などについて
紹介した.
--T3Japan第17回年会(東京大会),2013.8, pp.84〜89
- TI--89へのAPPS(SMG)のインストール方法とその活用
[PDF]
数式処理可能なグラフ電卓のアプリケーションとして,
方程式の解法を支援するSMG(Symbolic Math Guide)
のインストール方法と,その活用方法について紹介した.
--T3Japan第6回年会(東京大会),2002.8, pp.136〜139
- Apps "StudyCards"の使い方と教材の作成
[PDF]
グラフ電卓のアプリケーションに,選択式問題の提示ツールである
"Study Cards" が標準添付されている.
このツールの使い方と,教材の登録方法について解説した.
--T3Japan第14回年会(東京大会),2010.8, pp.20〜23
- Stats/List Editor で確率・統計を学ぶ
[PDF]
このEditorを利用すると,リスト形式で保存されたデータに
エクセルと同様の処理を行うことができ,
さらに多様な統計処理を施すことができる.このEditorの概要を解説した.
--T3Japan第15回年会(東京大会),2011.8, pp.26〜31
- 高専学生の行った試行錯誤
[PDF]
「高専における『試行錯誤』を伴う数学教材の開発・評価に
関する実践的研究」と題する科研費報告書の第3章である.
学生に行わさせたいろいろな試行錯誤の内容を取りまとめた.
--平成16〜17年度科研費報告書・第3章(課題番号16500566),2006.3,pp.137〜166
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第V部 データ収集と工学教育での活用
ここでは,工学教育との関わりの中で取りまとめた論考の幾つかを収録した.
特に,物質化学工学科の先生方には,
学生実験でグラフ電卓とセンサー用いた実験を行っていただき,
その有用性を確認いただいた.また,グラフ電卓の数式処理機能は,
応用数学や応用物理などでも有効に活用できると思われる.
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- 演示用ツールとしてのCBLの活用
[PDF]
グラフ電卓のオプション機器であるデータ収集器CBLを利用して,
実データの収集とその後の解析例を温度センサーを例にして解説した.
学生実験ばかりではなく,授業中に実演して見せることも有益と思われる.
--T3Japan第6回年会(東京大会),2002.8 pp.180〜185
- ハンドヘルドテクノロジーとセンサーを活用した高専における化学工学実験(共著)
[PDF]
物質化学工学科の実験で,
数式処理電卓とデータ収集器を利用した幾つかの学生実験が行われ,
化学系の実験教育において大きな可能性を秘めていることが示された.}
--工学教育,61巻4号,2013.7,pp.43〜48
- 数式処理機能のリメディアル教育への利用
[PDF]
数式処理機能を持つグラフ電卓は,大学におけるリメディアル教育の中でも
有効に活用できるのではないかと思われる.
ここでは,その幾つかの活用例を提示した.
--T3Japan第13回年会(京都大会),2009.8,pp.48--53
- 数式処理電卓の応数・応物での利用
[PDF]
グラフ電卓の数式処理機能は非常に高度であり,応用数学や応用物理に
関する問題に対しても対応可能である.
そのことを多数の例を挙げて例示した.
具体的には,フーリエ級数・フーリエ変換,ラプラス変換,ベクトル解析,
複素関数論,微分方程式,統計,応用物理,そしてプログラミングについて
例示した.ここでは,当日配布した資料を収録する.
--日本工学教育協会・第49回年次大会(東北大学)での発表資料,2001.7
- 数式処理電卓を最大限活かした工学教育の可能性
[PDF]
数式処理電卓は工学教育の中で様々な使い方ができることを,
導入・基礎教育,工学系専門科目,プログラミング教育などでの利用例を
提示して示した.
--工学教育,第58巻,第2号,2010.3,pp.2〜7
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資料
ここでは,
読売新聞の「論点」に掲載された記事と,
グラフ電卓を授業で利用する場合に,
その使い方を説明するために作成したプリントを収録した.
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- 「数学教育革命」遅れた日本
[PDF]
グラフ電卓の機能や海外での利用状況を紹介すると同時に,
この電卓を有効活用すれば,
どちらかというと計算力重視で行われてきた従来の数学教育を,
思考力重視の教育に変革することできることを述べ,
国策としての対応が必要であることを訴えた.
--平成14年度(2002年) 読売新聞「論点」,2002年9月29日
- 授業時の配布プリント
[PDF]
- 数ナビTI--89の使い方(1):
最初の使い方,代数計算,
グラフ描画のさせ方など
- 数ナビTI--89の使い方(2):
グラフ画面における諸機能
- 数ナビTI--89の使い方(3):
関数f(x)の定義の仕方
- 数ナビTI--89の使い方(4):
代数的な式の計算例
- 数ナビでグラフアート:
グラフアートの作成方法
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本書が,数学教育や工学教育でグラフ電卓の活用を考えるとき,
何らかの参考になれば幸いである.
(平成27年7月10日)
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■補遺(本書を発刊以降の「グラフ電卓」に関する論考)
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- 工学実験におけるプラットホームとしてのグラフ電卓の活用と近赤外分光器の開発(共著)
[PDF]
科研費の挑戦的萌芽研究により、
グラフ電卓(TI-Nspire CAS)を近赤外分光器の分析装置として利用できることを
実証した。この機器は多様なセンサーを利用できることから、
工学実験のプラットホームとして利用可能であることを提言した。
--工学教育、64巻1号、pp.9〜13、2016.1
- 数学教育と工学教育におけるグラフ電卓の活用
[PDF]
日本高専学会誌より寄稿を求められ、数学教育と工学教育におけるグラフ電卓の
活用の経緯や意義等についてとりまとめた。
--日本高専学会誌、第24巻第1号、pp.21〜23、2019
- TI-Nspireによるタンチョウの個体数変化の解析
[PDF、資料]
タンチョウの個体数変化を、TI-Nspireを用いて数学的に解析する場合の
授業内容を紹介した。ロイスティック曲線やカオスまで扱っている。
--T3Japan 第23回年会(東京大会)、東京理科大学、2019.8
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■HPでの公開にあたって
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- この書籍は、退職後に作成して関係者に配布したものである。
- 全文は,下記よりダウンロードできる. [PDF:6.3MB]
数学教育におけるグラフ電卓の活用(234頁) (H27.12.21)
- 収録した論考は,いずれも本Webサイトで公開済みの内容であるが、
上記書籍の目次順に再登録したものである.
- 著者の使用したグラフ電卓TI-89は、
その後はTI-89Titanium、voyage-200となり、
現在はカラー表示可能で多機能な
TI-Nspire CX CASになっている。機種は変わっても、
数学教育におけるグラフ電卓の利用効果には、
TI-89以上のものが期待される。
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(平成28年11月25日)
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■無料でインストールできる数式処理ソフト「Maxima」
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- 上記の本を出版後に、無料で利用できる本格的な数式処理ソフト
「Maxima」の
Android版があることを知った。つまり、グラフ電卓を購入しなくても、
すでに手持ちのスマホやタブレットがAndroid系であれば、アプリをインストールする
だけで数式処理機能を無料で利用できることになる。
そこで、その解説本を作成しようと思いたち、原稿を作成して
理工系図書を主に出版している森北出版から
「いつでも・どこでも・スマホで数学!」
と題して2017年12月に出版した。
コマンドはAndroid版もPC版も同一なので、
iPhone所持の方はPC版のコマンドレファレンスとして利用することができる。
- つまり、Android系のスマホを所持していれば、
グラフ電卓がなくてもスマホに無料で本格的な数式処理アプリを
インストールすることができる。
PCであればUnix、Windows、MacOSにインストールできるので、
iPhoneを所持している場合にはPCにインストールすることで数式処理機能を
利用することができる。
すなわち、この「Maxima」をスマホやPCにインストールすれば、
数学で何か思い立ったとき、それを「いつでも・どこでも」
数式処理機能を利用して確認することができるということになる。
このAndroid版の開発者(日本の方です)のWebサイトでは、
ガロア群、楕円関数、佐藤テイト予想、ゼータ関数など、 高度の数学的な話題がMaximaで取り扱われている。
これらのテーマの計算も、スマホで行うことができるのです!
- なお、無料で利用できる数式処理には「WolframAlpha」もあるが、ネット接続していないと利用できない。
また、何かの計算を続けて行うときは使いにくいといえる。
- 数学の学習において、数式処理機能は非常に有効である。
是非、数式処理機能に慣れ親しみ、数学学習の学習効率を上げてもらいたいと思う。
- 一方で、数式処理機能の使い易さの観点で考えると、
その機能の使い勝手を考えて作成されたグラフ電卓の方がはるかに優位にある。
理工系の学習をする場合は、数式処理機能を持つグラフ電卓が必須のツールで
あることに変わりはない。
特に、工学でセンサーを活用する場合は、
グラフ電卓にセンサーを用意するだけで、
実データの収集、収集したデータのグラフ化、そしてデータの統計解析まで行うことができる。工学を学ぶ学生にとって数式処理機能を持つグラフ電卓(数ナビ)は必須のアイテムといえる。
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(平成30年3月7日)
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